西宮駅前梅岡耳鼻咽喉科クリニック
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甲状腺疾患

前甲状腺腫瘍

甲状腺腫瘍とは

くびの前の、喉ぼとけの下にある甲状腺が、様々な原因で大きくなったものを甲状腺腫といいます。甲状腺腫瘍の多くは「腺腫様甲状腺腫」という良性のものです。もともと甲状腺が全体的に腫れやすい性質があり、甲状腺の中に袋(嚢胞)がいくつもできてしまうものです。特に女性に多いと言われています。大部分は心配いりませんが、悪性の腫瘍が生じることもあります。

症状

首の腫れだけで、特に痛みを伴わない場合がほとんどです。また声の神経に影響した場合は声がれが症状として出ることもあります。
良性でも大きくなり、首を圧迫することもあるので、定期的に医療機関を受診し、診察を受けて下さい。きわめて稀ですが、急速に大きくなる甲状腺腫もあります。

主な検査はエコー(超音波検査)です。ベッドの上で仰向けになり、首を伸ばした姿勢をとって頂き、測定装置を表面から当てて甲状腺の中の様子を観察します。
甲状腺腫瘍
超音波を使って観察しますので、放射線被曝の心配はありません。エコーの結果、穿刺吸引細胞診という検査を行うことがあります。これは腫瘍に向かって針を穿刺し、腫瘍から一部の細胞を取って、その細胞の性質を調べるものです。

血液検査では、甲状腺ホルモンや甲状腺が作っているもの(サイログロブリン)を測定することがあります。甲状腺腫瘍が稀に甲状腺ホルモンを過剰に作ってしまうことがあるので、甲状腺ホルモンに異常がないか調べるために検査します。

こうして治療してゆきます

良性の「嚢胞」の場合、針を刺して、内容を吸引して小さくすることができます。ただし、吸引して一旦小さくしても、また液体が貯留して元の大きさに戻ってしまうこともありますので、治療法については良く検討する必要があります。
悪性の場合やその可能性がある場合、あるいは良性でも腫瘍が非常に大きかったりすると判断される場合には、手術をお勧めすることになります。

バセドウ病

バセドウ病とは

バセドウ病は、甲状腺機能亢進症の代表的な疾患です。
約1:5の割合で女性に多く見られる病気です。家族性があり、身内にバセドウ病に罹っている人がいる場合は要注意です。ストレスが原因のひとつともいわれています。

症状

甲状腺という組織は首の前中央部の下にありますが、そこが突き出て首が腫れてきます。
また眼球の突出があり、目つきが鋭くなる症状があます。皮膚の状態も症状が進むにつれて黒ずむようになります。静かにしているときでも脈の数が一分間に百以上になることがあり(頻脈)、特に運動の後は激しくなり、息切れがあり、不整脈がみられることもあります。
他の症状として手先の震えが全身に広がり、膝のがくがくするような症状が目立つようになります。また食欲が旺盛であるのとは反対に次第に身体がやせていくもの特徴的な症状です。
ときに、下痢を起こしやすくなったりします。また人によっては、身体全身にかゆみの症状が現れたり、また、非常に汗をかきやすくなったりします。その他疲労感の増加、身体のだるさや、イライラ感や、集中力の悪化、不眠症など。脱毛、かゆみなど多彩な症状を呈します。

こうして治療してゆきます

バセドウ病の治療は、大きくわけて3つあります。

  1. 抗甲状腺薬
  2. アイソトープ(放射線)治療
  3. 手術

1. 抗甲状腺薬

日本では、多くの場合、最初にこの治療法が考慮されます。 
抗甲状腺薬(メルカゾール・チウラジ―ルなど)を服用し、甲状腺の働きを抑えます。
抗甲状腺薬の服用により、甲状腺ホルモンは数ヶ月で徐々に正常値となり、その後少しずつ内服薬を減らしていき、数年の後、クスリをやめても正常値を保てれば投薬治療は成功です。
最初は、1?2週間に1度の通院が必要ですが、安定してくれば1ヶ月に1度程度の通院頻度となります。

2. アイソトープ(放射線)治療

放射性ヨードを飲み、甲状腺を放射線で破壊する、アメリカにおいては最も一般的な治療法です。治療前の食事(ヨード)制限が2週間ほど必要です。
医療機関や飲むアイソトープの量により、入院が一週間程度必要となることもあります。
施術後、歳をとるにつれ甲状腺機能低下になる可能性が高いです。その時は逆に甲状腺ホルモン補充が必要となることもあります。

3. 手術

甲状腺 手術手術で甲状腺の一部を取り除く方法です。首の付け根を切開して、甲状腺の一部を取り除きます。内服薬でコントロールできない場合、あるいは薬の副作用が見られる場合には手術も選択されることがあります。声帯の近くを手術するため、声がかすれたり出にくくなる例が、極稀にあります。手術後徐々に甲状腺機能低下症になるケースもあります。

慢性甲状腺炎(橋本病)

慢性甲状腺炎とは

慢性甲状腺炎は橋本病とも呼ばれる自己免疫疾患の一つで、30代?50代の女性に多くみられます。その多くが長期間にわたり徐々に甲状腺機能低下が低下していく病気と考えられています。

血液中に甲状腺に対する自己抗体が存在するため、甲状腺が正常に機能できなくなり、新陳代謝を司る甲状腺ホルモンの分泌が低下して、様々な症状が出てきます。いわゆる、リウマチなどの膠原病と似た病気なのですが、大部分は無症状で、甲状腺機能低下症を呈して治療が必要なのは、一部の方のみです。

症状

「のどぼとけの辺りの首が腫れてきた」
「無気力でゆううつになった」
「体重が増えてむくんできた」
など、甲状腺の腫れとその機能低下による多彩な症状が見られます。

慢性甲状腺炎をお持ちの方の大部分は無症状で、甲状腺機能低下症を呈して治療が必要なのは、一部の方のみです。
これらは徐々に起こってくる上、その感じ方に個人差があるため、健診にて首の腫れを指摘されたりして気づかれる場合も少なくありません。 また、脱力感が特に強い場合は、筋肉の損傷を示す血液中の「CPK」が異常高値をとることがあります。

こうして治療してゆきます

慢性甲状腺炎と診断されたからといって、すべてに治療が必要なわけではなく、経過観察のみでよい場合も多く見られます。
甲状腺刺激ホルモンの値が高い、あるいは甲状腺ホルモンの値が低値の場合に甲状腺ホルモン剤(レボチロキシンNa:商品名チラージンS)の投与を開始します。そして慎重に投与量を増やしてゆき、適正量に向けて調整していきます。

亜急性甲状腺炎

亜急性甲状腺炎とは

甲状腺の病気は、甲状腺がはれても痛みはない場合がほとんどですが、亜急性甲状腺炎は痛みがあります。この病気で、30?40歳代の女性に圧倒的に多い病気です。
亜急性甲状腺炎の原因ははっきりしませんが、よく鼻やのどの炎症に続いて起こることが多くウイルスが関与しているのではないかと言われています。

症状

亜急性甲状腺炎亜急性甲状腺炎は、甲状腺の腫れとともに痛みがあります。まず左右どちらか1カ所が硬くはれ、押すと激しい痛みがあります。
また痛みとはれの部位は、左右へと移動することがあります。その意味で非常に特徴的な経過をたどる病気と言ってよいでしょう。
亜急性甲状腺炎の場合は、炎症によって甲状腺の組織が破壊されることで、甲状腺に蓄えられていた甲状腺ホルモンが急激に血液中に流れ出して濃度が高くなります。一過性にバセドウ病のような、動悸、汗をかく、といった症状が出ることもありますが、適切な治療により改善していきます。

こうして治療してゆきます

副腎皮質ホルモン剤が非常によく効きます。
速効性もあるのですが、すぐに服用をやめてしまうとぶり返すことがあるので、1?2ヶ月ほどかけて様子を見ながら、徐々に薬の服用量を調整していきます。
なお、バセドウ病に使う抗甲状腺薬は無効です。